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  • 労働者派遣法の改正 | 今月の実務の動き

今月の実務の動き 今月の実務の流れがわかる

人事労務について、最近の注目すべき点や改正などの情報をお届けいたします。

労働者派遣法の改正

2015年7月21日 掲載

 派遣法に関しては、今年10月1日から、労働契約申込みみなし制度が施行されることとなっています。そして、現在、次なる改正として、派遣可能期間の制限に関する改正が予定されています。いずれの改正も、これまでの派遣制度を大幅に改変するものですので、以下、それぞれの改正内容について検討していきます。
 
 まず、労働契約の申込みみなしとは、次の1.~4.に該当する場合において、派遣先が善意無過失である場合(法違反の事実を知らず、かつ、知らないことについて過失がない場合)を除き、派遣先が派遣労働者に対して労働契約の締結を申し込んだものとみなす制度です。1.~4.とは、1.派遣労働者を禁止業務に従事させること、2.無許可・無届の事業主から労働者派遣の役務の提供を受けること、3.期間制限に違反して労働者派遣の役務の提供を受けること、4.いわゆる偽装請負等を行っていること、となっています。
 しかし、これらの要件のうち、期間制限に違反していること、という点は、そもそも26業務該当性の解釈が困難であることから、派遣先にとって予測可能性の点で問題があります。すなわち、専門26業務に該当する場合には期間制限は適用されませんが、26業務に該当するか否か、という判断は極めて微妙なことも多く、それにも関わらず、事後的に26業務に該当していなかったと認定され、派遣可能期間を過ぎているとして申込みみなしを適用されるとすると、企業にとっては不測の事態を招くおそれがあると考えられるからです。
 
 このように、申込みみなしを適用する前提として、予測可能性という点で問題があるところ、今般検討されている改正案では、26業務という括りをなくし、派遣可能期間に関しては、事業所単位の規制と個人単位の規制に変更することを予定しています。事業所単位の規制とは、同一の事業所の業務については、派遣受入れ期間の上限を3年とするものであり、個人単位の規制とは、同一の派遣労働者については、派遣受入れ期間の上限を3年とするものです。そして、派遣元で無期雇用されている派遣労働者については、派遣可能期間の制限は適用されないことになります。
 事業所単位の規制と個人単位の規制の大きな違いの一つとして、事業所単位の規制については、派遣可能期間の延長が認められています。3年の受入れ期間満了の1か月前までに過半数組合または過半数代表者から意見聴取を行えば、さらに最大3年間、派遣受入れ期間を延長することができます。
 
 派遣可能期間に関して、26業務か否かで区別するという現行法が改正されれば、事業所または個人という単位により規制されることとなるため、企業にとっては、派遣可能期間を経過しているか否かという判断が、今までよりも明確に行えるようになるものと考えられます。このような改正とセットであれば、上述の労働契約の申込みみなしという制度も、適用の有無について予測可能性が高まるため、企業にとって不測の事態を予防することが可能になるものと考えられます。
 まだ派遣可能期間に関する改正案は成立していませんが、みなし制度に関する法改正が10月1日に施行されることが決まっている以上、派遣可能期間の制限に関する改正の動向は注視する必要があるでしょう。
 
 
 
 

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