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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

当初申告要件と更正の請求

img2011年8月15日 掲載
平成23年度税制改正は、いわゆる抜本改革に関する改正項目を継続審議として実質的に先送りして、租税特別措置等を中心とした内容で成立し、公布・施行されたが、先送りされた項目の中で注目されていたもののひとつが、いわゆる当初申告要件の廃止である。

申告要件とは、申告書上で適用することを明らかにしてはじめて適用が認められるということであり、たとえば、相続税における配偶者の税額軽減、法人税における所得税額控除などがこれにあたる。

相続税の配偶者の税額軽減であれば、相続税の申告の際にこの規定の適用を受けること、具体的には、相続税申告書第5表「配偶者の税額軽減額の計算書」を記載して添付し、第1表に軽減税額を記載して提出することが適用を受けるための要件となる。

法人税の所得税額控除についても同様で、法人税申告書別表六(一)「所得税額の控除及びみなし配当金額の一部の控除に関する明細書」で法人税額から控除する所得税額の計算明細を記載し、別表一の所定の欄に控除税額を記載して提出することが適用を受けるための要件である。

ところで、申告内容に単純な計算誤りや法令の適用誤りがあって、申告税額が過大となった場合には、法定申告期限から1年以内であれば、税務署長に更正の請求をして、過大税額の還付を受けることができる。

しかし、配偶者の税額軽減や所得税額控除のように、当初申告要件が付されている規定については、更正の請求の対象とはされていない。法人税の申告において、所得税額を損金算入のままで申告し、その後更正の請求をして所得税額控除の適用を受けるようなことはできないのである。

平成23年度の当初の改正案では、当初申告要件が付されている項目のうち、利益操作等に利用される可能性がないものについては、当初申告要件を廃止することとされいたが、現在は継続審議となっている。上記2項目以外で廃止される予定となっていたのは、所得税における純損失・雑損失の繰越控除や臨時所得・変動所得の平均課税、法人税における国等に対する寄附金等の損金算入、外国子会社からの受取配当等の益金不算入、相続税における贈与税額控除、贈与税における配偶者控除などである。

imgまた、当初申告要件が付されている項目について、当初の申告で適用を受けることとしていても、その申告による金額が、本来控除等ができる金額よりも少なかった場合には、本来受けられる控除額までの控除を受けるための更正の請求はできないことされている。法人税における所得税額控除などが代表例であり、当初の改正案では、これらについても、本来の控除額等による更正の請求ができることとされていたが、こちらも継続審議となっている。

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