• 今月の実務の動き
    • 最新記事
    • バックナンバー
  • 税金の杜
    • 最新記事
    • バックナンバー
  • 社会保険ワンポイント
    • 最新記事
    • バックナンバー
  • ZEIKEN PLUS(紙版)
    • 最新号
    • バックナンバー
  • 各誌の読みどころ
    • 税務通信
    • 経営財務
  • TOP
  • 短期前払費用と消耗品費等の損金算入 | 税金の杜

税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

短期前払費用と消耗品費等の損金算入

img2011年9月25日 掲載
法人税法では、前払費用は原則として損金不算入である。前払費用とは、たとえば3月決算法人が4月分の事務所の家賃を3月に支払っている場合のように、役務の提供を受けるために支出した費用で、事業年度末現在においてまだその提供を受けていない役務に対応する費用のことである。

しかし、前払家賃のようなものは、費用となるのは確実であり、実際に事務所の貸付という役務の提供を受けたときに、確定した金額と前払いした金額とが変わることもほとんどない。

このため、法人税の取扱いでは、前払費用であっても、次の条件を満たせば支出した事業年度の損金に算入することを認めている(法人税基本通達2-2-14)。

① 前払費用を支払った日から1年以内に提供を受ける役務にかかるものであること
② 毎事業年度において継続して支出した事業年度の損金としていること

したがって、前月分の家賃を前払いした場合はもちろん、3月決算法人が、4月から翌年3月までの1年分の家賃を3月に一括して前払いした場合でも、その金額を支払った事業年度で損金算入することができる。


保険料や支払利息等もこの取扱いの対象となるが、取扱いの趣旨は、会計上の重要性の原則と同様に、法人の課税所得計算に大きく影響しないというところにあるから、明らかに利益調整等を意図している場合には、適用が認められない。

たとえば、期末に多額の資金を銀行から借入し、この取扱いによって1年分の支払利息を期末に一括して前払いして損金に算入したうえで、翌期の開始直後に借入金を一括して返済したケースについて、重加算税が課された例があり、国税不服審判所でもその処分が支持されている。

imgまた、この取扱いと類似した扱いに、消耗品費等の損金算入の取扱いがある(法人税基本通達2-2-15)。消耗品等は、それを消費した事業年度の損金に算入するのが原則であり、年度末の在庫品は資産計上することになるが、事業年度ごとにほぼ一定の数量を取得し、かつ、経常的に消費するものについては、取得した事業年度に損金算入することが認められる取扱いである。

この対象となるのは、事務用消耗品、作業用消耗品、包装材料、広告宣伝用の印刷物、見本品、これらに準ずる棚卸資産である。このうち、作業用消耗品に該当するものとしては、作業用の手袋、グリースなどがあるが、工具や器具、備品などは、固定資産であることからこの取扱いの適用はない。

なお、この取扱いの適用対象となっている消耗品費等の費用であっても、それが原価性を有する場合には、製造原価に算入しなければならない。

バックナンバー一覧を見る