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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

貸倒引当金の廃止と経過措置

img2012年1月15日 掲載
貸倒引当金は、その適用範囲が中小企業等と金融保険業等に限定され、その他の法人については、経過措置の後廃止されることになった。これは、平成23年12月2日に公布・施行された平成23年度税制改正の第2次改正によるものである。

改正後も適用が認められるのは、中小企業等と金融保険業等を営む法人およびリース業を営む一定の法人等、であるが、このうち、中小企業等とは、①資本金等の額が1億円以下である普通法人、②公益法人等または協同組合等、③人格のない社団等、とされている。ただし、資本金等の額が5億円以上の大法人あるいは相互会社との間に完全支配関係のある普通法人は、たとえ資本金等の額が1億円以下であっても、上記①の中小企業等には含まれず、金融保険業等に該当しなければ、経過措置の後廃止される。

また、金融保険業等とは、①銀行、②保険会社、とされており、リース会社等については、「売買があったものとされるリース資産の対価にかかる金銭債権を有する法人」とされている。これらの法人のほかにも改正後も貸倒引当金の繰入れが認められるのは、金融商品取引業者に該当する法人、債権回収会社などである。

改正後も貸倒引当金の繰入れが認められるこれらの法人以外については、繰入限度額が順次圧縮されて3年経過後に廃止される。経過措置による繰入限度額は次のようになっている。

・ 平成24年4月1日から平成25年3月31日までの間に開始する事業年度…改正前の規定によって計算した繰入限度額の4分の3に相当する金額
・ 平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度…改正前の規定によって計算した繰入限度額の4分の2に相当する金額
・ 平成26年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する事業年度…改正前の規定によって計算した繰入限度額の4分の1に相当する金額

経過措置の後、平成27年4月1日以後に開始する事業年度からは、完全に廃止となる。

imgところで、今後も貸倒引当金の繰入れが認められる中小企業等には、貸倒引当金にかかる特例が設けられている。これは、一括評価金銭債権の繰入限度額を、貸倒実績率ではなく業種ごとに定められている法定繰入率によって計算することができる特例であるが、これは改正後も存置される。ちなみに、法定繰入率は、卸売および小売業1,000分の10、製造業1,000分の8、金融および保険業1,000分の3、割賦販売小売業等1,000分の13、その他の事業1,000分の6と定められている。法定繰入率を使う場合の、実質的に債権とみられない金額を計算する簡便計算の特例も存置される。

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