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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

扶養義務者相互間の贈与と贈与税

img2012年4月25日 掲載
相続税法では、扶養義務者相互間において、生活費または教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち、通常必要と認められる部分の金額については、贈与税を非課税にすることとしている(相続税法21条の3)。

この場合の「扶養義務者」とは、相続税法1条の2に定義規定が置かれ、「配偶者および民法第877条に規定する親族」をいうこととされている。そして、民法では、相互に扶養義務を負うのは、直系血族と兄弟姉妹とし、それ以外であっても3親等内の親族であって家庭裁判所の審判によって扶養義務者になったものも含めることにしているが、相続税法基本通達では、生計を一にしている3親等内の親族であれば、家庭裁判所の審判がなくても扶養義務者に含めることとしている。

これを整理すると、生活費または教育費の贈与が非課税とされる扶養義務者とは、①配偶者、②直系血族、③兄弟姉妹、④生計を一にしている3親等内の親族、ということになる。つまり、生計が一であることが要件となるのは、④の3親等内の親族間における贈与のみということである。
従って、祖父あるいは祖母が孫の学費を負担したような場合には、祖父母と孫は直系血族の関係にあるため、生計を一にしているかどうかにかかわらず、贈与税は非課税とされるわけである。

この場合には、学費の負担を受ける孫の親、つまり祖父母から見れば子が学費を負担するだけの資力を有しているかどうかはかかわりがない。親に子の学費を負担するだけの十分な資力があったとしても、祖父母が負担した孫の学費に対して贈与税は課税されない。

相続税の調査等でこのような例があると、税務当局から、孫へ贈与された金額を「貸付金」として相続税の課税価格に算入することを求められることもあるといわれるが、このような場合の立証責任は、税務当局にあり、納税者に「贈与」であることを立証する責任はない。

imgただ、問題は、「通常必要と認められる部分の金額」かどうかである。大学の学費であれば、入学金と授業料は問題なく非課税であろうが、たとえばこれとは別に入学祝金を渡しており、それが贈与税の基礎控除(110万円)を超えていれば、当然贈与税が課税される。

生活費の贈与も同様で、贈与される側に生活するための資力があるかどうかは非課税のための要件ではない。このため、子供に生活するための資力がある場合でも、親が負担した(贈与した)生活費は、非課税となる。

もっとも、この場合にも「通常必要と認められる部分の金額」かどうかは問題となる。子供のためにも、生活費の援助は、常識の範囲にとどめておくのが無難ともいえる。

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