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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

役員退職金の損金算入

img2012年7月25日 掲載
所得税法の改正により、平成25年1月1日以後に支給される役員退職金は、役員としての勤務期間が5年以下の場合には2分の1課税が適用されず、退職所得控除額控除後の全額が課税対象となる。 

法人税法では、役員退職金(役員退職給与)については、役員給与の損金不算入の規定(法人税法34条)は適用されないこととされており、原則として損金に算入されることになるが、退職給与の額が不相当に高額の場合や、退職の事実がない場合には、損金算入が認められない。 

まず、不相当に高額かどうかだが、一般的には、支給する法人と同規模、同業種の法人における役員退職給与の支給金額、支給を受ける役員の在任中の功績等を総合的にみて判断することとされている。 

しかし、実際問題として、他社がいくらの役員退職給与を支給しているかなどを知るのは困難である。このため、役員退職給与規定が整備されており、その規定に基づいて退職給与の金額が計算されていれば、損金算入を否認されることはほとんどないようである。もっとも、役員退職給与規定が、常識的な内容であることが前提である。 

一方、退職の事実があるかどうかが問題とされるのは、同族会社のオーナー経営者等の場合で、役員は退任していても、株式の過半数を所有し、経営会議に参加するなど、実質的に会社の経営に携わっていると認められるような場合である。 

法人税の取扱では、役員としての地位には変更がなくても、分掌変更等によって役員としての職務内容が激変した場合に役員退職
給与として支給した金額は損金算入が認められることになっている(法基通9-2-32)。具体的には、 

①常勤役員が非常勤役員になった場合
②取締役が監査役になった場合
③分掌変更等により役員給与の金額が50%以上減少した場合 

が例示されている。

imgこのため、実質的に経営に参画しているオーナー経営者について、給与を2分の1以下に減額するなどの形式だけを整えて、退職給与を支給する例もあるが、この場合には、退職給与とは認められず、損金不算入とされる。 

ところで、資金繰りの都合から、役員退職給与を一括で支払えないため、何年かに分けて支給するケースもあるが、そのことのみをもって、不相当に高額とは判定されず、原則どおりに総合的に判定することになる。 

分割支給の場合に、支給を決定した事業年度に一括して損金に算入するか、実際に支給した事業年度で損金に算入するかは法人の任意であるが、上記①から③の場合には未払い分の損金算入は認められない。分割支給の場合の源泉徴収は、決定した支給金額に基づいて徴収税額の総額を計算し、分割支給する金額に対応する金額を、支給の都度源泉徴収して納付することになる。

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(税務研究会のサイトへ移動します)

 

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