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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

みなし譲渡と消費税の課税標準

img2012年8月25日 掲載
消費税は有償での取引について、取引金額を課税標準として課税されるが、その例外とされているのがみなし譲渡である。

みなし譲渡とは、無償あるいは低額による資産の譲渡等について、一定の場合に、時価によって資産の譲渡等がなされたものとして消費税を課税するもので、個人事業者、法人それぞれについて適用がある。

まず、個人事業者がみなし譲渡とされるのは、課税資産である棚卸資産の家事消費である。棚卸資産は、仕入税額控除の対象とされるものであり、それが消費税負担なしで家事に使用されることには問題があるため、時価で譲渡されたものとして消費税の課税標準に含まれるわけである。

ただし、家事消費された棚卸資産が、課税仕入の金額以上で、かつ、通常の販売価額のおおむね50%以上の金額で売上に計上されていれば、みなし譲渡の適用はない。

たとえば、課税仕入の金額が12万円、通常の販売価額が16万円の棚卸資産を家事消費した場合であれば、12万円と、16万円の50%相当額である8万円のうち大きいほうの金額12万円が売上に計上されていれば、みなし譲渡の適用はない。

また、個人事業者が事業を廃止した場合には、事業用資産が家事のために使用されたものとみなされて、課税標準に含まれることとされているが、棚卸資産が存在する期間であれば、事業を廃止したことにはならないと扱われる。事業を廃止したのが、免税事業者に該当する課税期間であれば、消費税の納税義務はないから、みなし譲渡も適用されない。

一方、法人についてみなし譲渡が適用されるのは、役員に対して無償で課税資産を贈与した場合、および役員に対して低額で課税資産を譲渡等した場合であるが、個人事業者の場合と同様に、課税仕入の金額以上で、かつ、通常の販売価額の50%以上の金額で売上に計上されていれば、みなし譲渡の規定は適用されない。

imgただし、消費税のみなし譲渡課税は適用されないものの、所得税の面では、役員について、いわゆる経済的利益として給与課税が行われる可能性があり、法人税の面では、損金算入役員給与以外の役員給与として、経済的利益相当額が損金不算入とされることもある。

これに対して、法人の従業員に対する課税資産の無償贈与、低額譲渡については、消費税のみなし譲渡は適用されず、法人税上も課税関係は発生しない。経済的利益に対する給与課税の有無だけが問題となる。

なお、個人事業者、法人とも、資産の無償貸付、役務の無償提供についてはみなし譲渡は適用がない。

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