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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

交際費と接待等の行為

img2012年9月15日 掲載
交際費課税の対象となる交際費は、法人が得意先等に対して行う、接待、きょう応、慰安、贈答等の行為に伴って支出される費用であるとされている

行為に伴って支出される費用であるから、たとえば得意先を料亭等で接待し、その後タクシーで自宅まで送り届けたような場合には、料亭等の費用はもとより、タクシー代も接待に伴って支出する費用であり、交際費に含まれる。

逆に、接待等の「行為」に伴って「支出」される費用が交際費であるから、行為が伴わないもの、あるいは支出がないものは交際費とはならないということになる。

たとえば、法人が接待用にヨットを購入した場合、ヨットの購入そのものは、接待という行為ではないから、その費用は交際費とはならず、減価償却資産として資産計上すれば足りる。そして、その後は減価償却費として費用化していくことになるが、減価償却費は「支出」ではないから、交際費には該当しない。実際にそのヨットで得意先等を接待した場合に、それに要した費用が交際費となるのである。

同様に、接待用にゴルフ会員権を取得したような場合には、会員権の取得は接待等の行為ではないから、その費用は交際費には該当せず、その取得価額を資産計上するだけである。ゴルフ会員権は減価償却資産ではないから、他に譲渡等するまで資産計上することになる。

ただし、資産計上したゴルフ会員権にかかる年会費、年決めロッカー代等は交際費として処理することに取扱われている(法基通9-7-13)。

その意味では、先の接待用のヨットを取得した場合の、ヨットのメンテナンス費用や係留代等も交際費ということになりそうだが、こちらについては修繕費等として損金処理が認められたケースもある。

imgところで、昨年、こうした交際費課税の原則を覆しかねない最高裁判決があった。それは、遊園地の運営会社が得意先等に配った無料入場券が交際費とされたものである。無料入場券で遊園地に入場しても、それによって運営会社に新たな「支出」が発生するわけではない。しかし、税務当局は、総入場者数と総費用から1人当たりの原価の額を算出し、その金額を無料入場券1枚あたりの交際費の金額と認定し、課税処分を行った。

これが最高裁まで争われて、税務当局の処分が支持されたわけであるが、具体的な支出を伴わない行為について交際費の認定がなされたことは、今後の税務調査等に大きく影響するのではないかと危惧された。

しかし、現在のところ、税務当局には、この最高裁判決によって取扱いを変更する等の動きはないようだ。あくまでも個別事案に対する判決という扱いであり、従来の考え方に変わりはないといえそうだ。

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(税務研究会のサイトへ移動します)

 

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