• 今月の実務の動き
    • 最新記事
    • バックナンバー
  • 税金の杜
    • 最新記事
    • バックナンバー
  • 社会保険ワンポイント
    • 最新記事
    • バックナンバー
  • ZEIKEN PLUS(紙版)
    • 最新号
    • バックナンバー
  • 各誌の読みどころ
    • 税務通信
    • 経営財務
  • TOP
  • 租税訴訟による取扱いの変更や還付措置 | 税金の杜

税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

租税訴訟による取扱いの変更や還付措置

2013年4月15日 掲載

2月28日、東京高裁は、取引相場のない株式の評価を巡る租税訴訟で、一審の東京地裁に引き続き、納税者の主張を支持、国税当局の更正処分を取り消す判決を行った。

この事案で東京高裁は、課税処分を取消した理由として、平成2年の改正により定められた財産評価基本通達189の(2)の、大会社について株式保有割合が25%以上である評価会社を一律に株式保有特定会社と定める判定基準が、事案における相続開始時(平成16年)においては、合理性を有していたとはいえないことをあげた。

この判決が確定したことを受けて国税庁は、評価通達の「大会社の判定基準」について、「25%以上」を「50%以上」に改正し、改正後に納税者が申告する場合、または、税務署長が更正・決定する場合における財産の評価に適用することを明らかにした。

そして、同庁のウェブサイトに「「財産評価基本通達」の一部改正(案)に対する意見公募手続の実施について」を掲載、判決を踏まえて改正する「財産評価基本通達」の内容について、5月1日まで意見公募を行っている。

また、3月21日、最高裁は、神奈川県が資本金5億円以上の企業に課した臨時特例企業税を定めた県の条例は地方税法の規定に違反することから無効とする判決を行った。

この判決を受け神奈川県は、既に納められた臨時特例企業税を過去10年に遡り返還することを明らかにしている。

このように、租税訴訟により課税処分が取り消され、従来の取扱いが変更された事例はこれまでにもあり、例えば、相続により取得をした年金タイプの生命保険金の支払いに所得税を課すことの是非が問われた、いわゆる長崎年金訴訟がある。

この事案で最高裁は、所得税の課税を違法とする判決を行い、それまで年金タイプの生命保険金に課され過払いとなった所得税が還付されることとなり、判決のあった翌年度の税制改正で時効を遡る還付手続きが整備された。

また、同じ平成22年には、「ホステス等」に支払う業務の対価について、その支払金額の計算期間の日数が問題となった事案で、最高裁は、「計算期間の日数」について、「営業日数」又は「出勤日数」ではなく、ホステス報酬の支払金額の計算の基礎となった期間の初日から末日までの全日数によるとする解釈を示し、国税庁は、過大に納付された源泉所得税の還付請求を受け付けた。

前述の「財産評価基本通達」についても、通達の改正後、後発事由による更正の請求の対象になることも考えられる。

租税訴訟の結果を踏まえて取扱い等が改められている事例に関連しては、その後の取扱い等について、改めて確認をしておく必要があるだろう。

バックナンバー一覧を見る