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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

BEPS(税源浸食と利益移転)と課税当局の国際協調

2013年8月23日 掲載

OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構)は、いわゆる多国籍企業が、各国の税制の違いを利用して、低税率国や地域に利益移転を行うことで生じる「税源浸食と利益移転(BEPS:Base Erosion and  Profit  Shifting)」を問題視しており、平成25年2月、BEPSの現状を分析した報告書を公表している。
 
あくまでも報道ベースであるがBEPSと多国籍企業に関連しては、世界規模でコーヒー店をチェーン展開するスターバックスの英国法人が、英国で事業を開始して以来、約30億ポンド(約4,500億円)の売上があったものの、多額の損失も同時に計上したことにより、法人税の納付額は約860万ポンド(約13億円)であったとして、低税率国に利益を移転しているとの報道があった。
また、インターネット上での検索エンジンを中心に事業を展開するグーグルは、英国の現地法人から、アイルランドやバミューダの兄弟法人に利益を移転し、英国での売上額は約4億ポンド(約600億円)であったのに対し、英国の現地法人の納税額は約600万ポンド(約9億円)との報道もあった。
 
また、このほかにも通販サイトのアマゾンがルクセンブルグの兄弟会社に利益を移転し、英国での売上額約33億ポンド(約4,950億円)に対し、英国の現地法人の税額は約180万ポンド(約2.7億円)との報道や、インターネットやデジタル家電製品を中心に事業展開するアップルが、アメリカ本土からアイルランドの子会社に利益を移転し、およそ740億ドル(約7兆4,000億円)の利益をアイルランドに集め、税負担を約2%に抑えるとの報道もあった。
 

このような状況に対して、OECD租税委員会は危機感を強くしており、「BEPSに関する行動計画」を策定、平成25年7月19~20日に開催されたG20財務大臣会合で計画を公表した。
それによると、電子商取引課税や外国子会社合算税制の強化等、15の行動計画に基づき国際的に協調した行動をとることが重要であると報告されている。
 
日本でも、国内法や租税条約の整備を進め、外国の税務当局との情報交換ネットワークの拡充が図られており、今後は益々、国際的な租税回避防止に対する監視の目が厳しくなることとなろう。

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