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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

簡易課税制度のみなし仕入率の見直しと経過措置

2014年5月23日 掲載

 平成26年度税制改正により、消費税の簡易課税制度の「みなし仕入率」が見直された。

 

 消費税の簡易課税制度は、課税売上高が5,000万円以下の中小企業者の事務負担へ配慮して設けられている制度で、売上げから仕入れを控除して納付税額を計算する本則課税とは異なり、売上高だけを基に消費税の納付税額を計算する。

 

 

本則課税  売上高×8%-仕入高×8%=納付税額

簡易課税  売上高×8%-売上高×みなし仕入率×8%=納付税額

 
 

 

 「みなし仕入率」については、会計検査院の検査報告において、課税仕入率を上回ってかい離している場合には、いわゆる益税が発生することから、国民の信頼性を損ねるとの指摘があり、特に、第5種事業(運輸・通信業、サービス業および不動産業)の法人と個人事業者をあわせた課税仕入率の平均は32.4%となっており、みなし仕入率50%との開差が顕著な状況とされていた。
 
 改正により、平成27年4月1日以後に開始する課税期間から、金融業及び保険業を第5種事業とし、そのみなし仕入率を50%(現行60%)に、また、不動産業を第6種事業(新設)とし、そのみなし仕入率を40%(現行50%)とする(下記参照)。

 

現行のみなし仕入率
第1種事業
卸売業
第2種事業
小売業
第3種事業
製造業等
第4種事業
その他事業
第5種事業
サービス業等
90% 80% 70% 60% 50%

改正後のみなし仕入率(平成27年4月1日以後に開始する課税期間から)
第1種事業
卸売業
第2種事業
小売業
第3種事業
製造業等
第4種事業
その他事業
第5種事業
サービス業等
金融業・保険業
第6種事業
不動産業
90% 80% 70% 60% 50% 40%


 このみなし仕入率の改正については、経過措置が設けられており、平成26年9月30日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者は、平成27年4月1日以後に開始する課税期間であっても、提出した届出書に記載した「適用開始課税期間」の初日から2年を経過する日までの間に開始する課税期間は、現行のみなし仕入率が適用される。

 

 一方、平成26年10月1日以後に「消費税簡易課税制度選択届出書」を新たに提出した事業者は、平成27年4月1日以後に開始する課税期間から、改正後のみなし仕入率が適用される。

 

 なお、簡易課税制度の適用を受けている事業者は、2年間継続して簡易課税制度を適用した後でなければ、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を提出して簡易課税の適用をやめることはできないことから、事業年度に多額の資産投資等を計画しているようなケースでは、簡易課税の適用の有無を確認することが賢明となる。

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