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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

生産緑地にかかる2022年問題

2017年9月21日 掲載

 「生産緑地」にかかる2022年問題が注目されている。

 

 生産緑地法では、市街化区域内で良好な生活環境の確保に相当の効用がある面積500㎡以上の農地等を生産緑地地区として都市計画に定め、農地所有者等に「原則30年間の農地等としての管理義務」と「建築物の新築等の行為制限」を課すことにより、都市における農地等の保全を図っている。

 

 国土交通省の資料によると、平成4年以降、生産緑地以外の市街化区域農地の面積は、宅地等への転用により漸減傾向にあるものの、生産緑地については概ね保全されている。

 

 ただ、生産緑地は、その指定を受けてから30年が経過すると、指定の解除を申請することができることから、2022年には多くの生産緑地で指定が解除されると予想される。

 

 転用が制限されている生産緑地は、農地評価により固定資産税が軽減されており、その指定が解除されると、保有コストは大幅に増加することになる。

 

 また、相続税の農地の納税猶予の適用を受けることが可能とされているので、その指定が解除されると、それまで猶予されていた相続税と、その間の利子税を納税する必要が生じ、納税資金の問題も発生する。

 

 このため、2022年以降、生産緑地の指定を解除された多くの土地は、売却により宅地に転用されることが予想され、これに伴い住宅地の供給が過多になり、地価の下落に繋がることも懸念されている。

 

 生産緑地の指定の解除にかかる2022年問題が、生産緑地を所有する都市農家や地主だけの問題ではなく、都市圏の地価に影響を与えることから、不動産市場に波及する大きな問題と捉えられているのはそのためだ。

 

 7月に公表された東京の路線価は、オリンピックの開催を3年後に控えていること、また、現在盛んに行われている再開発等を背景に、バブル期の最高路線価を上回ったが、この2022年問題により、今後、東京の地価が乱高下することも考えられる。

 

 生産緑地の問題は、今後の地価への影響を含め、その動向を注視する必要があると言えそうだ。

 

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