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税金の杜 税務実務のワンポイントコラム

税務に関する旬のトピックスや、注意すべき項目などについて、わかりやすく解説いたします。

民法(相続関係)等の改正に関する方向性が明らかに

2018年2月15日 掲載

 平成27年1月以降に発生した相続・遺贈から、相続税の基礎控除はそれまでの6割に引き下げられ、相続税の申告割合は8%台と倍増しており、相続への関心が高まっている。

 

 そのような中、法務省の法制審議会に設けられた専門部会である民法(相続関係)部会において、民法の相続分野を見直す要綱案が全会一致で決定された。

 

 この「民法(相続関係)等の改正に関する要綱案」は、現行の民法のうち、第5編の相続にかかる部分について見直す骨子であり、改正内容の方向性を示すもの。

 

 昭和55年以来大きな改正が行われていない民法の第5編の相続については、法改正が実現すると、およそ40年ぶりの改正となることから、どのような内容で取りまとめられるのか、その動向が注目されてきた。

 

 約3年にわたる調査審議を経て決定された要綱案では、現行の相続法で見直しが必要とされる、配偶者の死亡により残された高齢配偶者の生活保障を図る等の問題について方策を講ずる内容となっている点が注目される。

 

 具体的には、配偶者の居住権を短期的に保護するための方策に関連して、配偶者が居住建物についての遺産分割の手続に関与しない場合と、それ以外の場合に区分して規律を設けることとされている。

 

 また、配偶者の居住権を長期的に保護するための方策として、配偶者居住権の譲渡を禁止することとし、譲渡が禁止されることを明らかとするために明文の規定を設けるとしている。

 

 遺産分割に関連しては、婚姻期間が20年以上である夫婦の一方が他の一方に対して、その居住の用に供する建物又はその敷地の全部又は一部を遺贈又は贈与したときは、民法第903条第3項の持戻し免除の意思表示があったものと推定することとされた。

 

 この方策は、婚姻期間が20年以上である夫婦の一方が他の一方に対して、長期居住権の遺贈又は死因贈与をした場合も対象とされる。

 

 これらのほか、遺産分割前の預貯金の払戻しを認める方策、自筆証書遺言の方式緩和、遺留分制度にかかる遺留分減殺請求権の効力及び法的性質の見直し、相続の効力等(権利及び義務の承継等)に関する見直し、相続人以外の者が被相続人の財産の維持又は増加に一定の貢献をした場合を考慮するための規律を設けること等も盛り込まれている。

 

 法務省では、できる限り早い時期に国会に関係法案を提出する予定としているが、今後の相続にかかる実務とあわせて、税務にも影響することから、法改正の動向が注目される。

 

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