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ZEIKENPLUS 2014 Winter

1.どこの金融機関を選べばよいの?

NISA口座をいったん開設しますと、最低4年間は金融機関の変更を行うことができません。最初に開設するときには、どの金融機関に開けばよいかを慎重に検討する必要があります。

■株式投資を行うのであれば?
銀行は株式を取り扱えません。銀行が取り扱うのは、投資信託が中心であり、国内ETF、外国ETF、国内REITおよび外国REITも取り扱っていないようです。
また、証券会社によっても、取扱商品に違いがあります。国内株式は取り扱っているが、外国株式を取り扱っていないというところもみられます。
NISAで株式投資を行うのであれば、銀行という選択肢はないということになります。証券会社を中心として選択することになるでしょう。

■手数料も異なる!

取り扱う金融機関によって、手数料も異なるようです。また、2014年中に限って、NISA口座内の国内株式売買手数料および外国ETFの買付手数料を無料にするサービスを打ち出している証券会社もあります。
NISA口座を開設する前に、手数料の違いを確認しておくことも必要かと思われます。


■ネット証券も選択肢?

ネット証券は、人件費などのコストが節減できることから、手数料が安い傾向があります。
また、夜間取引ができるというメリットを謳っているところもみられます。さらに、ネット証券のメリットとして、総合口座により、NISA口座、特定口座、一般口座をまとめて管理することができ、口座管理が楽になるという点もあるようです。
ただし、ネット証券でも、取扱投資信託の数やノーロード(手数料無料)の投資信託の本数にも違いがみられますので、開設にあたってはその点も確認しておく必要があります。


■投資対象が大きく左右する?

投資信託のみを投資対象にするのであれば、銀行でも特に問題ありません。一方、成長性の高い優良な株式、一定の利回りが期待できる国内REITへの投資を考えているのであれば、証券会社を選択することになるでしょう。
投資対象によって大きく左右されますので、投資対象の方からまず検討するべきかと思われます。

2.投資手法(投資スタンス)によってはNISAのメリットは活きないってホント?

NISAには、メリットとデメリットがあることはすでに説明しました。投資手法によってメリットが活かされたり、デメリットが強く現れたりします。その点を確認しておく必要があるでしょう。

■長期分散投資には向いている?
「長期分散投資」といい、いったん購入した銘柄は中長期で保有し、十分な値上がり益が出てから売却するという投資手法があります。この手法を「バイ・アンド・ホールド」ともいいます。
NISAは、年間の新規投資額100万円(最大500万円)を限度として、その配当および売却益について非課税とするものですから、頻繁に売買する投資手法には向いていません。しかも、売却損については損益通算・損失繰越ができないという点からも、短期売買に向いておらず、「長期分散投資」で確実に利益を出す投資手法に向いていることがわかります。

■塩漬けを避けることも重要な投資手法!
株式投資で一番こわいのが、値下がりしたまま塩漬けになってしまうことです。いったん塩漬け状態になった株価は何年保有してもなかなか戻らないケースも少なくありません。
プロ級の投資家は、塩漬けになるリスクや値下がりが拡大するリスクを抑えることが重要であると認識しており、株価が当初の取得価額を10%下回った時点で損切りするという投資スタンスをとっている方もいるようです。傷口を広げないということは、投資の鉄則といえるかもしれません。大きな値上がりをねらうのか、大きな値下がりを避けるのかは、二律相反する面がありますが、大きなリスクを避けることも投資においては重要なポイントであるように思われます。
 

■株価のトレンドは一方的ではない?
株価には一定のトレンドがあります。上昇のトレンドか、下降のトレンドか、投資経験のある方ほど、そのトレンドを移動平均線などを用いてみるようです。
NISAの場合、いったん売却したものについて非課税枠は残りません。また、下降のトレンドに入った段階で売却して売却益が得られればよいのですが、売却損のときはその損失は切捨てになります。このような株価のトレンドを重視した投資手法には向いていないといえます。

3.値下がりして塩漬けとなった場合はどうする?

NISAは頻繁に売買する投資手法に向いていないという点をすでに説明しました。長期投資というねらいで投資したけれども、当てが外れて値下がりするケースもあり得るでしょう。それでは、保有していた銘柄が値下がりして塩漬け状態になってしまった場合はどうすればよいのでしょうか。

■非課税期間(5年間)終了後に特定口座に移した場合は?
非課税期間(5年間)が終了時に、株価が当初の投資額よりも値下がりしていたとします。この場合、①課税口座(特定口座または一般口座)に移すか、②同一のNISA口座内で新規の非課税管理勘定に繰越(ロールオーバー)するか、2つの選択肢が生じます。
当初の投資額を上回る時価の回復が見込めないと判断して、課税口座である特定口座または一般口座に移したとします。このとき注意しなければならない点は、そのときの時価を取得原価にしなければいけないという点です。
例えば、100万円で購入した株式の非課税期間終了時の時価が70万円であるとします。この株式を特定口座(または一般口座)に移したとします。この株式の取得原価は70万円となります。その後値上がりして80万円で売却できたとしても、10万円に対して20%の税金が発生します。実態としては、100万円で購入した株式を80万円で売却しており、実質的に20万円の損失が発生しているわけですが、それでも税金がかかるわけです。

■繰越(ロールオーバー)という奥の手がある!
非課税期間(5年間)が終了した後に、値上がりすることが見込まれるのであれば、繰越(ロールオーバー)という手を使う余地があります。同一のNISA口座内の新規の非課税管理勘定に移すという意味であり、元の非課税枠が復活するわけではありません。
この繰越という制度を活用した場合、100万円を超えない範囲で、翌年の非課税管理勘定に移管することができます。この繰越は、同一の金融商品取引業者に開設されている非課税口座内で行う場合に限って認められます。
中長期投資という趣旨に沿った取扱いであると考えられます。必ず将来値上がりすると判断される場合には、この取扱いを活用することも検討する必要があります。
 

■中長期投資に適している!
以上の内容からも、NISAを利用するメリットは、当初の投資額に対して値上がりすることに尽きます。中長期の投資目的で、安定した配当が期待できるような銘柄が向いているように思われます。受け取った配当が非課税になるメリットだけでも実は大きいと考えられます。それに加えて株式の売却益まで得られれば、NISAのメリットをフルに享受できるということになります。


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