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ZEIKENPLUS 2014 Winter

研修会レポート 人気の研修会をご紹介します!
会社に必要な消費税の基礎知識 ~課税区分から、申告納付までを徹底理解~
平成26年1月22日(水)開催〈東京〉

税理士 石井 幸子氏
税務研究会では、税務・会計を中心とする実務セミナーを全国にて開催しています。
今回は、税理士の石井幸子先生に、会社に必要な消費税の基礎知識について、解説していただきました。

1.消費税は経理担当者に必須の知識です!

税理士から見て、消費税の基礎を一番理解してほしい方は、経理担当者です。
なぜなら、会社が行う日々の取引内容のひとつひとつを理解しているからです。経理担当者であれば、仕訳をきる際、どのような取引が行われたのかなど、その取引内容を確認した上で勘定科目を決定しますが、これは消費税の課税区分を判断する際にも応用できる能力だということです。
取引内容に基づいて、消費税が課税される取引なのか、課税されない取引なのかを判断する実務は、経理を担う方でなければ対応できません。経理担当者には、会社が行う多くの取引について、“仕訳の勘定科目” と “消費税の課税区分” の両方を同時に、なおかつ正しく処理することが要求されているといっても過言ではありません。この日々の積み重ねこそが、正しい消費税の申告書の作成と納税につながっているのです。
また、消費税の中間申告(予定申告)の知識も、経理担当者には欠かせないものです。消費税は、法人税や事業税などとは異なり、前事業年度の消費税額に応じて、翌事業年度の中間申告の回数と1回あたりに納める消費税額が決まります。「いつ」の時点で、「いくら」の額の、中間申告の消費税を納めなければならないのか。これは資金繰りを考える上で、とても重要な事項なのです。
さらに、消費税は、ここ数年大きな改正が続いています。
平成23年度税制改正では、いわゆる「95%ルールの見直し」で、その課税期間(事業年度)の課税売上高が5億円超の法人は、課税売上割合が95%以上であっても、仕入控除税額の計算が従来よりも複雑になりました。さらには、平成26年4月から消費税率が8%へ引き上げられることが決定し、平成27年10月からは10%に引き上げられる予定です。
日々の課税区分の判断や中間申告の計算が、消費税率の引上げに伴い、これまで以上に実務に大きな影響を与えることになります。

2.消費税はどのような取引に対して課税されるのか

ところで、「新しい種類の取引が出てくると、消費税の課税区分が判断できない」、「自分が判断した課税区分が本当に合っているのか自信が持てない」。このように感じている方は、意外に多いかと思います。私自身も税理士になる遥か昔、初めて会計事務所に勤務した頃は、同じようなことを感じていました。
その原因は「そもそも消費税はどのような取引に対して課税されるのか」という、消費税の基礎のキソが理解できていないことにありました。消費税の基礎が理解できていないと、勘定科目や過去の処理に倣って課税区分を判断する方法しかなくなります。これが処理を誤る原因につながることもあります。消費税は基礎をしっかり理解すれば、様々な取引に応用することができるのです。
消費税の課税区分を正しく判断するための第1のポイントは、消費税の課税の対象になる取引と、課税の対象にならない取引を見極めることです。
課税の対象になるのは、次の4つの要件のすべてに当てはまる取引です。

①日本国内において行う取引であること
②事業者が事業として行う取引であること
③対価を得て行う取引であること
④資産の譲渡、資産の貸付け、役務の提供であること
 
この4つの要件すべてに当てはまる取引を「課税対象取引」といいます。
これに対して、4つの要件のいずれかひとつでも当てはまらない取引には、消費税は課税されません。この消費税の課税の対象とならない取引を「課税対象外取引」または「不課税取引」といいます。
まずは、会社が行うすべての取引を「課税対象取引」と「課税対象外取引」の2つに区分します。

3.課税対象取引は次のステップの判定へ

4つのすべての要件に当てはまり「課税対象取引」と判定されたものには、次のステップの判定、第2のポイントが待っています。これが、非課税取引や免税取引の判定です。非課税取引とは、4つの要件を満たした課税対象取引のうち、社会政策的な配慮などにより「特別に」消費税を課さないこととしているものです。例えば、病院の診察費用や住宅の家賃などです。この「特別扱い」される取引は、法律で限定列挙、つまり、一覧になっていますので、研修会でも次に、免税取引は消費税が「免除」される取引です。消費税は、日本国内の消費に対して課税される税金です。例えば、食料品を輸出した場合に、その食品が「消費」、つまり、誰かのお腹に入るのは海外ということになります。このような最終消費が日本国外で行われる取引は、消費税を免除することとしています。免税取引は、書類の保存が要件とされるなど、実務では要注意取引です。
課税対象取引のうち、「非課税取引」「免税取引」のいずれにも当てはまらないものが、現在では5%の税率が課される「課税取引」というしくみになっています。

4.事例を通じて基礎を学ぶことが重要

4つの要件や非課税取引・免税取引の考え方などは、文章での解説を読んでもなかなかピンとこないものです。さらには、研修会で使用するテキストには、法律(消費税法)の言葉が登場するので、はじめは少し難しい印象を受けるかもしれません。
「入門講座なのに、なぜ難しい法律の言葉を使うの?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。ただ、初めにも書きましたが、経理に携わる方には、消費税を基礎から正確に理解して頂きたいのです。正確に理解をするためには、やはりその大元となる法律の言葉を使って解説をするのが一番の近道と考えるからです。
とはいえ、あくまでも入門講座です。法律の難しい言葉や考え方などは、多くの事例や図解を使用して、実務での取引をイメージしながら解説をしていきます。例えば、4つの要件のひとつである『資産の譲渡』とは、資産=物、譲渡=売買、つまり、物の売買のことを法律では『資産の譲渡』と言いますよ、といった具合に図を使いながら解説をしています。
研修会を受講された方から「今まで漠然と処理をしていたものが、消費税のしくみを理解することによって整理ができた。」などと声をかけて頂くことがあります。消費税は、4つの要件や非課税取引・免税取引などの基礎が理解できると、様々な事例に応用することができます。
消費税率の引上げをきっかけに、一度、消費税を基礎から勉強してみませんか?


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